愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
その後、模擬店を回り、自分のクラスに戻るとたくさんのお客さんが来ていた。
ただ看板ぶら下げて歩いているだけで本当に宣伝効果なんてあるのかな、と思っていたけれど、心配いらなかったみたいだ。
しばらく教室の奥で模擬店で買ったご飯などを食べて過ごした。
そして、文化祭も終わりを迎える頃、ことは起こった。
――ブォンブォンブォン
けたたましいバイクの音が、学校中を包み込む。
ピリ、と鋭い空気が場に流れる。
隣に座っていた蓮も、睨みつけるようにカーテンの閉められた窓の方を見た。
窓の方に寄ってカーテンの隙間から外を覗き込むと、何十台ものバイクが学校を囲むように停まっている。
大きな音を立てて、学校を威嚇しているみたいだ。
「蓮、これ……」
「やっぱり来たか……」
やっぱりって……この事態を予測していたってこと?
このバイクたちは、何を目的にこんなことをしてるの?
訳の分からないことだらけだけど、これだけはわかる。これは、獅龍が喧嘩を売られてるんだって。