愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
――ガンッ、ゴンッ
物がぶつかり合う音。
教室はさっきまで綺麗だったのに、物が散乱としている。
蓮はあたしを守るようにこっちに向かってくる敵を薙ぎ倒している。
戦況は五分五分。あっちは大量に人がいて、倒れても廊下から人がいくらでも入ってくる。
こっちは蓮とタカがいるからもっているようなものだ。
キョウはなぜか蓮やあたしに向かってくるわけでもなく、教室内を観察している。
そんなキョウが、ある一箇所に視線を止めた。
視線の先には、喧嘩から逃れるように教室の端に固まっているクラスの女子たち。
まさか――と思った時には、キョウの手が涼子に伸びていた。
「や、やめて!」
思わず声を上げる。
「ちょ、離せよ!!」
「う〜〜ん、君にはなーんのキョーミもないんだけどねぇ〜」
ニヤニヤ、笑いながらこちらを見る。
「真梨ちゃんが来てくれないならこの子、メチャクチャにしちゃおうかなぁ〜」
キョウの声に、嫌な汗が全身から噴き出る。