愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】

「真梨はどこにいる?」

「真梨……? あぁ、“お気に入り”のことですか。あの子なら、ほら、あそこに」



スイが指を刺したのは、少し奥まったところにある黒いソファーだった。すぐ目の前に机も置かれている。

そこには確かに、メイド服を着た真梨が寝かされていた。



「真梨!!」



つい体が前のめりになったが、スイに押さえつけられた。



「暴れないでください」

「ゔぐっ」



柱に体を押さえつけられる。

スイの眼光は鋭く、俺を突き刺した。

俺が大人しくなると、スイは押さえつけていた手を離して、手当てを再開する。

左腕に板のようなものが添えられ、包帯でぐるぐる巻きにされた。



「折れているのは腕のみのようですね。丈夫な人だ」



肋骨のあたりも痛むが、それはいい。

スイはどこからかロープを引っ張ってくると、俺の体を柱に固定するようにロープを巻き付けはじめた。



「俺たちをどうするつもりだ」

「僕自身は穏便に済ませたいんですがね……。いかんせん、キョウがこだわってるもので」
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