愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
キョウが体を起こしてあたしから離れる。
「は〜ぁ。超萎えるわ〜」
キョウは立ち上がり、苛立たしげにソファーの前にあった机を蹴り上げた。
「つっまんねーの」
「キョウ……」
だるそうに蹴った机の上に座るキョウ。あたしは上半身を起こした。
その時、ガチャリと大きな音を立てて扉が開く。
「キョウ!」
「んだよ、スイ」
「獅龍が来た」
“獅龍”
それを聞いて胸が鳴る。
蓮達が助けに来てくれたんだ……。
「あーぁ、もうゲームオーバー? 真梨ちゃんにもフラれるしさ〜」
「え、フラれたの?」
「そう〜。それはもうこっぴどく。スイ、慰めて?」
「それは遠慮しとく」
ちぇ〜、とキョウは唇を尖らせながら立ち上がった。
「ズラかるか〜」
「そうだね」
キョウとスイがそう言って、扉に近づいていく。
ふいにキョウがこちらを振り向いた。
「真梨ちゃん」