愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「なに……」
「もう狙うのはやめにするよ。でも……もし、獅龍野郎に飽きたら、いつでも俺のとこ来ていいからね〜」
獅龍野郎って……まさか、蓮のこと?
「そんなこと、あるわけねぇだろ!!」
隼が口を挟む。
「わっかんないじゃーん。そんなの。てことで、よろしくね」
何がよろしくなのか全然わからないまま、キョウとスイは部屋を出ていく。
キョウの「バイバ〜イ」という間の抜けた声が聞こえて、扉が閉まった。
残ったのは、あたしと隼の二人。
「なんだったの……って、隼!」
ソファーから立ち上がって、隼に駆け寄る。
少しフラつくし気持ち悪いけど、どうってことない。
「大丈夫?!今外すからね」
「ありがと」
隼を縛っていた紐は、柱の後ろで丁寧に結ばれていて、割とすぐに解けた。
よく見ると隼の頬には血がついていて、もうどこもかしこもボロボロだった。
そしてそれからすぐ、キョウが出て行った扉から蓮と大河が入ってきた。
「真梨!」
「蓮……!」