愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
*seven*
個展
あれから一週間が経った。
色々あった文化祭が終わり、静かな日常が戻ってきていた。
Phantomはあれっきり姿を見せず、解体されたともっぱらの噂だ。蓮も別にどうにかする気はないみたい。
隼は骨折のため入院中だ。ほぼ毎日、お見舞いに行っている。
この一週間、考えていたことがある。
パーティーで出会った、おじさんについてだ。名前ももう、忘れたけど……。
金髪に、青い瞳……あたしと、同じ色のおじさん。
初対面なはずなのに、あたしを誰かと間違えたおじさん。あたしの名を聞いて、「やっぱり」と言ったおじさん。
遊び人のあたしを、知っていた? ううん、そんなはずない……。
あたしが有名なのは、若い人、しかも地元の人だけなはず。おじさんはまず年齢でアウトだ。
……そう。あたしだって、本当は気づいてる。
あの人があたしの“父親”かもしれないことに、気づいてる。
その“父親”かもしれないおじさんにもう一度会うべきか、この一週間、ずっと考えていた。