愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
本当に、惨めだ。あたしは生きていくために、汚れた体をもっと汚して……苦しくても、悲しくても、そんな感情切り捨てて生きてきたのに……。
気づけばあたしの瞳からは絶えず涙が溢れ、口からは嗚咽が零れていた。
そんなあたしを蓮は抱きしめてくれて、蓮の胸元に顔を埋める。
蓮の黒シャツが、どんどん涙で色濃く染まっていた。
「言い訳はしない。が、少しだけ聞いてほしい……」
あたしの知らないあたしの過去が、ヘンリーさんの過去が、この人から伝えられようとしている。
この話は、あたしをどう変えてしまうのだろう。
語られるであろう真実が怖くて怖くて、あたしはより一層強く蓮にしがみついた。