愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「……いや……“お前のせいで人生めちゃくちゃだ”と……」
どういう意味……?
「まるで人が変わっていて、驚いた。旦那さんとも別れたみたいだったし……」
「旦那……?」
「ああ。知らない?」
「はい……」
ヘンリーさんのせいで人生がめちゃくちゃになった。
あの人はあたしのせいだとも言っていた。
そして、旦那さんと別れたという事実。
あたしを引き取ってから、あたしが物心つくまでの間に……。
そこまで分かれば、だいたい予想がつく。
「私、ですね」
「え……?」
「恐らくですが……あたしが、その旦那さんと別れる原因になったんでしょう」
これ以上は憶測でしかないが、その線ならあの人があたしを憎んでいたことも納得がいく。
あたしは自覚している。幼い頃から、男性を惹かれさせる容姿をしていたことを。
物心ついた頃には、男の人はあたしをそう言う対象で見ていた。
将来のあたしを想像して、欲の対象としてみていたことをあたしはよく知っている。
何があったかは分からないけれど……きっと、あの人の旦那も似たような感じだったんだろう。