愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「で?真梨、なんかあったのか?」
隼が真剣な表情になる。獅龍のみんなにも、詳しくは説明していない。
あたしの問題だから……そこまで話す必要もないと思ってる。
もちろん、みんなは大切な仲間だけど。
「ちょっと、辛いことがあっただけ」
「辛いこと?」
「うん。でも、もう大丈夫。隼を見たら、元気になった」
嘘じゃない。
きっと、たくさん辛い思いをしてきた隼の天真爛漫な姿を見ていると、あたしも頑張らなきゃ、って思えてくる。
「ほんと?」
「うん。あたしも……みんなみたいに、強くならなきゃ」
颯だって、実の母親に会いにいった。
タカだって、家族と仲直りできたみたい。
あたしだって……前に進まなきゃ。
その後、お見舞いとして持ってきたシュークリームをみんなで食べた。
隼はとっても喜んでくれて、隼のお父さんは終始穏やかな表情だった。