愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
蓮の真剣な瞳が、あたしを射抜く。
「俺のこと、真梨にも知ってほしい」
「……うん」
蓮は、どんなあたしも、受け入れてくれた。
遊び人のあたしも、男が怖いあたしも、過去のあたしも、全て。
殺してって、縋った時だって……決してあたしのことを、突き放さなかった。
あたしも、知りたい。受け入れたい。ずっとずっと、そばにいたいから。
蓮のことが、知りたいよ。
横にいる蓮の左手を、あたしの右手でそっと触れる。
蓮の大きくて冷たい手を温めるように、ぎゅっと握った。
「俺は、生みの親のことを知らない。生まれてすぐ、児童養護施設の前に捨てられていたらしい」
蓮の銀の瞳は、冷たく街を見下ろしていた。