愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
あたしは〝愛〟を知らない。
あたしたちは〝愛〟を知らない。
知りたいとも思わなかった、〝愛〟。
でもこれが、この気持ちが〝愛〟じゃないと言うのなら、あたしは一生〝愛〟なんて知らなくていい。
このまま、蓮と溶け合っていられればいい。
蓮とあたしの〝愛〟を否定されたっていい。
このまま、二人で一つになれるなら。
これがあたしと蓮の〝アイ〟だから。
その日、あたしと蓮は初めて一つになった。
初めて、生まれてきてよかったと思った。
全ての汚点だと思っていた自分が、自分でよかったと思った。
自分という汚点が蓮と出会わせてくれたというなら、その汚点にさえ感謝できる。
あたしは多分、この瞬間、世界で一番幸せになった。