愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
連れて行かれたのは、いつの間にか設置されていたパラソルの下。
下には地面と地上を分けるようにしかれたブルーシート。
隅に置かれるだけ置かれた大きなパラソルは、あたしと蓮を日陰で包んでくれた。
「蓮……?」
「んー…」
蓮がそこに胡坐で座り込むと、あたしの手を引いて蓮の両足の間に座らせる。
「ちょ、蓮……?!」
外でこんなことをされるだなんて思わなくて、焦った声が漏れる。
「んだよ」
拒否するように手で蓮の胸板を押すあたしに、蓮はちょっと拗ねたような声を出す。
でも、そんなこと気にしてられない。
目の前の蓮は上半身裸だし、
周りの視線はあたし達二人に集まってるし……観光客はまだしも、いつもこういうのを見ているだろう颯達はまだしも、
光とか虎太郎とか……下のメンバーはあたしと蓮のこういうのはほぼ見たことないわけで。
今更だとか、なに乙女になってるんだとか、あたしらしくないとか……わかってるけど、恥ずかしい。
「恥ずかしい……から、やめて」
声に出せば、恥ずかしいと言う思いはもっと煽られて、顔に熱が集まったのがわかった。
「真梨も…こういう顔するんだな」
顔を覗かれれば、それに言い逃れは出来なくて。
「うるさいっ」
そう、悪態をつくことしか出来なかった。