愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「そういえば、海行くのって女の子来るの?」
ボーッといつ水着買いに行こうかな、とか考えていて出てきた疑問。
そう言えば、みんなの中で恋人と名がつく人がいるのはあたしと蓮だけ。
だとすると女の子が来るのかどうかわからない。
彼女がいないってことはそう言う女の子は有り得ないし、知り合いの子とか連れて行くのだろうか。
「いや、こねぇだろ」
否定の声を漏らす大河に、そうなの?と返す。
「じゃあ、女ってあたし一人?」
「そうだけど」
何が疑問なの?
そう言うように首を傾げる隼は、女の子並みに可愛い。
でも…
「女、あたしだけかぁ」
「何、嫌なわけ?」
聞いて来る大河に、ん~、と曖昧に声を漏らした。
女はあたしだけ。
行くのは7月の最後から8月の最初。
その頃は確か――…あっちはそんなに忙しく無かった筈。
「あのさ、一つ提案なんだけど…」
小さく息を呑んで、そこにいる蓮、颯、大河、隼を見据える。
「友達、呼んでも良い?」
あたしの親友、西城菜穂【さいじょうなほ】を。