愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】
「別にいいんじゃない?一人くらい増えたって何にも変わらないし」
颯の言葉に頬が緩む。
「じゃあ、行けるか聞いてみる」
そう言って、ポケットからケータイを取り出す。
だけど、その手は蓮の手に包まれて止められた。
「蓮?」
「名前は?」
「え?」
「その友達の名前、何だよ」
見つめられて、口を開く。
“菜穂”と。
「え?」
「あ?」
「へ?」
「…は、」
颯、蓮、隼、大河の順でそう言って、あたしに目を向ける。
大河はなぜかその後ゴホゴホと咳込んで。
――何かが、おかしい。