心の中で。

side賢

「賢─っお前外で客引きしてこい!」


海の家の中に店長…っていうかお頭?の声が響き渡る。


「う─っす。」


言われるがままに海の家の外に出た。




「暑っ…」


太陽が容赦なく身体に当たって…相当暑い。
夏休みだけのバイト。


こんなに大変なんてミスったかな…俺。




そんなことを思いながら客引きを始めた。




「いらっしゃ─いっそこのカップル!うちで食事してかない?」


なんて言う彼女がいない俺はなんて虚しい…。




まったくなんでカップルばっかりなんだ!



そう思いながらまた海の家の横をカップルが走り抜けて行く。




またかよ…




そう思ってそのカップルの方を向いた。

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