心の中で。
♪♪♪♪♪~


その日の夜かかってきた電話。




すぐに携帯を掴み、通話ボタンを押した。



「あのっ…も、もしもし?永井…さん?」


ちょっと緊張してるような声が、また俺にも緊張を与える。


「あ、ああ、今日…急に連絡先なんか渡してごめんな?どうしても…なんかの繋がりが欲しくて。迷惑?」



俺…なんでこんなこと言ってんだ?告白してるようなもんじゃん。



「いえ…迷惑じゃないですけど…まだ永井さんのこと何も知らないし…」



───そう言われてみればそうだ。

そう思って勝手に自己紹介することにした。



「俺は永井賢。19歳大学1年生。夏休み中だけあの海の家でバイトしてる。あ!一つ聞いていいか?」


「はい?」



「………名前教えて?」

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