心の中で。
「わぁ~着いたっ」


水面に光が乱反射して、すごく綺麗だった。

この前来たときはあんまりはしゃげなかったもんなぁ…

そんなことを思いながら砂浜に向かって走り出す。



「こけんなよ!」

なんて後ろで賢が叫んでるのが聞こえた。

一足先に砂浜に着いてから、



「はやく~っ!!」

って大きく手を振りながら叫び返した。

「俺もう年だからさ!」

ゆっくり歩きながらそう言って笑っていた。



ショートパンツで着て来たのが幸いして、あたしは足だけ海につかって水を賢にかけて遊んだ。






「良かった…。」

なんて賢が小さく笑って呟いたのにも気づかずに。
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