心の中で。
「せっかくうちのママが哲也にっておすそ分けに哲也の大好物の煮物を持たせてくれたのに黙ってるし。いつもはこのくらい余裕だし!とか言うのに。」




はぁ、とため息を漏らしながら、奈津は続けた。




「今日だって久々の大きい大会だっていうのに全然生き生きしてないし。ほら見てよ!」





ピッ


リモコンをいじったと思うと、テレビには今日の試合の映像が映し出された。




試合をしている俺は、とても…やけになってる。


この言葉が似合うプレーをしていた。




「えぇ!?」




あまりの予想外の展開に、テレビにへばりついて画面を見る。





俺…今日こんなんだったのか。


まじかよ…
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