心の中で。

side賢

~~~~♪



ん…誰だ?



そう思いながら、テレビから目を離し、座りながらちょっと遠くにある携帯に手を伸ばす。


「はい…もしもし?」



今、いいとこなんだよな…この番組。


はぁ、と横目でテレビを見ながら、電話に耳を傾ける。



「もしもし…あたしだけど…」


「…!!美玲?!」




勢いよく立ち上がってしまうくらい、驚いた。


美玲からって知るだけで、テレビなんてそっちのけ。


俺のテンションは急上昇。





だけど、電話先の美玲の声は、沈んでいた。




「あのね…賢に返事しようと思って。」
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