心の中で。
「面白かったね!」


「あのラストは反則だろ~…」



映画館を出てから、お互い映画の感想をいい合いながら、ウインドーショッピングをする。




つるっ



「わわっ」


地面が思わぬところで凍ってて、うっかり転びそうになる。




「……あぶねっ」


ぐいっ




転びそうに前のめりになったはずの身体が、もとの位置に戻される。


「あ…ありがと。。」


みっともないところを見せた事が妙に恥ずかしくなって、ふっと顔をそらすと、前方で


「わぁっ!」


思いっきり転んでいる、小学生くらいの女の子が目に入った。




その女の子は、右手を思いっきり地面についていたみたいだった。
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