心の中で。
「じゃあそろそろお開きにすっか!」


誰かの一言でみんなぞろぞろと帰りだす。




「淳史っ!こんな時間だし…早苗のこと送ってあげてよ~」


ちょうどいいし!勝手に早苗の応援。

案の定早苗は焦ってるけど…気にしな~いっ!


「あ?おぉ。わかった。お前は?」

「ここ学校近いから!…ってことはつまりあたしのうちも近いってこと。心配いらないから、じゃあ早苗のことよろしくね!」


そう言って強引に二人を外に出して見送る。


「え?ちょ、ちょっと美玲~っ」



外に出ながらこっちを振り向く早苗は困ってるみたい…だけど顔は…ちょっと嬉しそうだよ?


「美玲、俺…送ろっか?」

渡井君がそう言ってくれたけど、

「大丈夫大丈夫!渡井君学区的にうちと逆方向…でしょ?」

断った後、ちょっと粘られたけど、結局渡井君は帰っていった。



だって、試合後なわけだし、遠回りしてもらうなんてできない。

それに想像以上に先輩の家はうちと近かったんだ。
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