心の中で。
3人を見送った後中に戻ると、すでに佐野先輩と…二人っきり。


あたしが見送ってる間に…みなさん…帰るの早くない?



「あれ?みんな帰ったんですか?」

不思議に思って尋ねると…

「あぁ。みんなちょっとは片付けてけってーの!」

そう言って笑いながら先輩は散らばったお菓子の空を拾い始めた。


大変そう…。


「…あのっ!掃除…手伝わせて下さい!」


先輩がびっくりした顔でこっちを見た。だけど掃除は一人より二人の方が…いいよね!?

その方が佐野先輩もはやく休めるしっ!!


「いや…帰らなくて…大丈夫?」


「家近いんですよ。だから大丈夫です!それに昨日かばってもらったお礼も…したいんです。もしかして迷惑…ですか?」


…そうだよね。
こんなことやっぱり迷惑かな?


でも…まだ帰りたくなかった。



「い、いや…助かるよ。…サンキュ。」


ちょっとどもりながらも、そう言ってくれたんだ。
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