心の中で。
「ねぇっそういえば美玲は部活何か決めてる?」


唐突にずいっと早苗が身を乗り出して質問する。


「ん~…まだ決めてないや。早苗は?」


部活…何かしたいけど具体的には考えてなかったな。


「あたしさぁ…バスケマネージャーやりたいなって思ってるんだ。あたし中学バスケ部で…バスケ好きだけど下手だったから…せめて関わりたいなって思って。ねぇ、もし決めてないなら一緒に観に行かない?ここバスケすごい強いんだよっ!」



そう言う早苗の顔はキラキラ輝いて見えた。

そんな早苗がすごくうらやましくて、自分もこういうのを見つけたいんだって実感。



「早苗!いいよそれっ!あたし感動しちゃった~…。それじゃ今日バスケ部見学行こっ!」


「本当?ありがとう~っ一人で行くのは不安だったんだぁ」


嬉しそうにお礼を言う早苗は本当に可愛い。







…このときあたしは何も知らなかったんだ。

この行動があたしの高校生活の大きな選択だったなんて。
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