心の中で。
「あたし………部活辞める。」





「……………。」

早苗が発した言葉が、理解できない。

今…早苗なんて言った?


…辞める?

部活を?


動揺を隠せないまま、聞き返した。


「……え?嘘……でしょ?なんで?」


「…っうっ…ごめんね…美玲…。」

早苗の目に…涙がたまってる。



「あたし…ちょっと前から…淳史と…付き合い始めたの。でも部内恋愛禁止だから……うっ…美玲にも…っっ言えなくて。」


早苗は泣きながらつたない声で話し続けた。


「バレないって……、大丈夫だって、思っ……てたの。だけど…昨日デートして、あたしが………うぅ~…っっ」



早苗はその場にしゃがみこんでしまった。

もう…話せないみたいだった。

あたしは、早苗の背中をなでながら、ただただ、頷いた。

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