心の中で。
「どうした?昨日から元気ないな!」


突然部活の休憩中、かけられた声。

あたしは、試合記録の整理をしていた。。


見上げると…佐野先輩。



何も言えずにいると、

「土田が…辞めたことか?」

そう聞かれて、黙って頷いた。



「まぁ、しょうがねぇよ。土田は土田の大切なものを守ろうとしたんだから。」



それは、わかってる。



「高崎が元気ねぇと、土田も安心できないだろ?」



そう言って、頭にぽんって手を置かれた。


安心する…。




先輩。

あたし、わかってるんです。

早苗もすごく悩んだ結論なんだって。

あたしはずっと悲しんでちゃいけないって。


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