心の中で。

side哲也

俺はまだ床にひざまづいていた。



俺が…最後シュートをカットできたら。


俺が…もう一瞬はやくジャンプしていたら。

俺が………


俺が………




考え出すときりがない。


「俺が……っ……クソッ!」


ダンッ


悔しさを床にぶつけることしか…できない。

最後のシーンが頭から離れない。





アレは…カットできた。

ほんの一瞬…だったんだ。







足をひねっていなければ。

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