心の中で。
「まだかなぁ…」



あたしは今、駅の改札で早苗と淳史、そして…渡井君が来るのを待っている。



ちらちら時計を見る動作を繰り返して五分が経った。



「ちょっと早すぎたかな…」


そんな独り言も出てくる。

待ち合わせ10分前に着いちゃったからなぁ…。



そう思いながら柱に寄りかかった。





「…あれ?」



そのとき目に映ったのは…見覚えある2人の姿。



佐野先輩と…奈津先輩の姿だった。




仲良く改札を通り、ホームへ向かう2人。





どうして?

どうして?




頭に浮かぶのは…休む日をチェックした紙。

嫌な予感。






「美玲─っごめ──んっ!」



そのあと早苗たちが来ても、あたしは涙を堪えて、作り笑いをするので精一杯だった。

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