心の中で。
「おぉ─っ!海だぁ!」


「きれ───いっ!」





海に着くと、淳史と早苗は子供みたいに嬉しそうに砂浜目指して走って行ってしまった。

「美玲、俺たちも行こう!」


渡井君にそう言われて手を捕まれ、ひっぱられて走るあたし。


「えっ…ちょ、ちょっと。」


電車の中でもずっと話しかける渡井君に疲れてるのに…。


あたしの言葉も聞かずに止まらない渡井君。


渡井君はすごくいい人だけど、あれ以来どう接すればいいか、わからなくなっちゃった。

もう…。



そんなとき、ふと目を向けた海の家。





…?




海の家の前にいた男の人と…目が合った気がした。

その人はすぐ中に入っていってしまった。




気のせいだったかな?



「渡井君も美玲も遅いよ─っ」

「お前らが早すぎんだよ!」



やっと早苗たちに追いついて、早速海に入ることにした。

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