IMITATION LOVELESS


シュッ…と 乾いた音を鳴らしたスカーフは絨毯の上に音もなく舞い降りる。

優夜と刹那は憐を見つめる。


「皆には…秘密だよ?」


憐は背中のファスナーを開け始める。
徐々に露になる憐の白い背中に、二人は一瞬戸惑い目を背ける。


「ちゃんと…見てて…よ……?」


憐は羞恥心を抑え込むような吐息混じりの甘い声で囁いた。
震えた指でファスナーを全て開けきったとき、ドレスが重力に従い憐の体から脱げ落ちる。

ぱさり、と静かな音を立ててドレスが床に落ちる。


< 104 / 192 >

この作品をシェア

pagetop