IMITATION LOVELESS
「せ…刹那のところ行ってくる!!」
扉を勢い良く開いて部屋を出ていく。
優夜は窓辺に寄り掛かったまま笑う。
深いキスは初めてだった憐は恥ずかしがり、部屋を出ていった。
そのことに優夜は楽しげに微笑んだ。
ふと、ベッドが視界に入った。
寝起きのままだったベッドは毛布が落下し、シーツに皺が寄っていた。
「まったく…」
優夜はてきぱきとベッドを綺麗にしていった。
毛布を拾い上げた時、爪先に何かが触れた。
見下ろすと瓶が転がっていた。
中身は青紫の液体。
「…?」
優夜は首を傾げる。