IMITATION LOVELESS
刹那は憐の顎を掴み、上を向かせる。
あと数センチで二人の唇が重なる瞬間、頭上から声が降ってきた。
「ラブラブなところ悪いけど、お二人さん 朝ごはんだよ」
「「優夜…!」」
二人は慌てて体を離すが、また手を繋ぎ屋敷内に向かっていった。
部屋に到着した時には谺と魑が椅子にちょこんと着席していた。
テーブルには美味しそうな朝ごはんが並べられていた。
「憐~! 刹那~! 早く早くぅ~!」
「冷めるよ…スープ」
双子は待ちきれないとばかりに二人を急かす。
憐は微笑むと小さな声で囁いた。
「【一瞬の出来事が、永遠に続いていく…―。】」
憐は刹那に言うように顔を上げた。
「【刹那の時も、いつか混じり合い…溶けて一つになる…―。】」
―別れの日まで、後
【3日】