IMITATION LOVELESS
【もう、そんな寂しそうな笑顔はしないで…―。】
夜が明け、屋敷内も明るくなっていた。
「え…? プレゼント?」
「あぁ、たまには俺の特技も見せておこうと思ってな」
少し眠たげな憐に刹那は得意気に話していた。
寝ぼけ眼の憐は本物のネコと見間違えてしまいそうなほど可愛らしかった。
「プレゼントって何?」
優夜に髪を結ってもらいながら憐は刹那に言葉を投げ掛ける。
刹那は足元に置いてあった黒い袋からぬいぐるみを取り出した。