IMITATION LOVELESS


憐に腕を引かれ、ようやく双子は刀を鞘に納める。
しかし、長い袖で口元を隠しながら双子は自分達より背の高い優夜と刹那を睨み付ける。

綺麗なオッドアイが黒に染まっていく。


「……憐はー 大丈夫なの?」

「え…?」


憐が首をかしげると双子はため息をつく。
そして鞘に納めた刀を引き抜き、憐に向ける。

憐は肩を震わせたが、それ以上動こうとはしなかった。

怖がる様子もなくただ双子を見構えているだけだった。
それを見た谺と魑は ニヤリッと笑う。


「慣れてきたねー」

「成長 したんだ。 よかった」


双子は刀を納めた。


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