IMITATION LOVELESS
憐の鈴のような声は二人の耳に癒しを与えるように響き渡る。
「僕は 生きるも死ぬも…、皆の為なら選ぶことができない…」
「「………」」
「教えてよ……、今 僕は何をすべきなのか…」
憐は二人の体からすり抜けるとベッドから下りる。
そして、ドレスのファスナーを開き、素肌を覆うものを取り払う。
その背中に刻まれた傷を思い出すように憐は肩を抱くと、薄く開いた瞼から紅い涙を溢す。
「一日でも早く…この世から、僕が居なくなること……」
憐は素肌を晒したまま、優夜と刹那に歩み寄ると、二人の頭を抱く。