IMITATION LOVELESS
二人の言葉に憐は明日のことを思うように微笑んだ。
優夜と刹那は紅い涙を流し、人となった憐を繋ぎ止めるように、力一杯 抱き締めた。
「何があっても…忘れない…」
「憐と過ごしたこの…、鮮やかな季節-トキ-と…、思い出を、」
二人は憐の瞼にキスを落としながら、小さなその体を優しくベッドに押し倒した。
「【小さな願いも夢も…心に秘めた思いも…―。】」
「【もっと、もっと…君に言いたかったのに…―。】」
―別れの日まで、後
【1日】
青白く光る月、紫の雲が流れる空。
そのしたで輝いていたのは、黄色の一本薔薇。