IMITATION LOVELESS
微かに引き金を引いたとき、憐が声を発した。
「…ゆ…ぅや……、せつ……なぁ…」
憐の口から溢れた自分達の名前。
二人は微笑み、銃口を下げる。
「前も…こんなことがあったな…」
「やっぱり…あの時に 殺しておけば良かったね…」
二人は銃をしまい、ベッドに腰かける。
優夜が憐の髪を撫でると、憐が微笑んだ。
「………」
寂しげに笑う優夜の頭に刹那の手が置かれる。
髪を撫でるように手を動かす。
「刹那?」
「悪かったな…、お前にまで 辛い思いさせて…」