IMITATION LOVELESS
「痛!!」
憐は見え隠れするお腹と、今にも下着が見えてしまいそうなスカートを押さえながら谺を睨み付けた。
ガーターベルトで止めている黒タイツは緩いのか、落ちそうになっている。
憐がため息を深々とつく。
そんな憐の頭に手が置かれる。
顔を上げると召使いの二人ではなく、魑が憐の頭を撫でていた。
「似合ってるよ? 憐」
魑はふわっと笑うと憐の腕を掴み引っ張る。
「ね、憐 ちょっと来てくれない?」
「え…?」
双子はニコニコと笑いながら憐の腕を引っ張って行く。
二人の力には勝てない憐は髪を靡かせながら引きずられるようにして部屋を出た。