IMITATION LOVELESS


魑の提案に谺は素直に頷いた。

優夜と刹那も互いに近寄り、剣を構え直す。
窓から差し込む光が二人の剣の鋭さを引き立たせる。

それを見た谺は魑の袖口を握る。
魑は谺の手を握り返してあげる。


「行くぞ 谺」
「あいあいさぁ」


双子が互いの刀を交わせる。
それと同時に双子の瞳から強い殺気を含んだ視線が放たれる。


「………」
「こわっ」


優夜と刹那を見構える双子の視線は狂気に歪む。


一瞬の沈黙、突然鳴り響く鈍い銀属音。
瞬間、何かが弾き飛ばされる音。


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