IMITATION LOVELESS


涙を流した跡がある憐の頬を刹那はゆっくりとなぞる。
二回目の擽ったさに憐の尻尾が揺らめく。


「負けちゃったぁ~」

「強いんだ、アンタたち…」


谺と魑が廊下に刺さる刀を抜き取り、鞘に納める。

双子はニカッと笑うと優夜達を指差した。


「「次は負けない(よー)」」


それだけ言うと、双子は踵を返し歩いて行ってしまった。


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