IMITATION LOVELESS


「姫様…?」

「っあ…ごめんね…!」


憐は慌てて二人から離れる。
そのまま近くの柱の影に隠れる。
顔を半分だけ覗かせ二人を見つめている。


「「(猫…?)」」


二人は憐を見つめる。
黒い耳をたらし、尻尾を小さく震わせる。

二人はクスリ…、と笑うと手を広げる。
驚く憐に華のような美しい笑顔で声をかける。


「「おいで?」」


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