IMITATION LOVELESS
「こんな高すぎる税、認めたくなかった…。 でも、お母様が僕が許可を出したって、皆に言ったんだ」
憐は二人に寂しそうな表情で謝ってきた。
細く、消えそうなくらい小さく…、
"ごめんね…"
憐が再び涙を流す。
優夜たちは憐と同じくらい寂しげな表情をする。
二人が俯いていると、憐が泣きながら優夜に抱き着いてきた。
「姫様?」
「だから…早く殺して……お願い…」
憐は優夜の背中に腕を回し、すがり付くように何度も"殺して"と呟いている。
優夜は俯いたままだったが、刹那は顔を上げる。