IMITATION LOVELESS
「わかった 殺してやる」
「せ…つな…」
刹那は憐に近寄ると頭を撫でる。
耳を擽るように弄りながら自らの顔を憐の顔に近づける。
「もう少し…その時が、来たらな…」
「その時って…?」
刹那が憐から離れる。
優夜は刹那の言っている意味が伝わらず、首を傾げている。
刹那は口元で人差し指を立てて合図する。
「秘密だ」
刹那は一瞬だけ微笑むと扉に向かって歩き出す。
「刹那?」
「優夜も来い。 姫様にお茶でも淹れてやろう」