IMITATION LOVELESS
「あ…」
憐が大人しくなると刹那が薄く笑う。
空いている左手で憐の髪を撫でる。
憐が気持ち良さそうに目を瞑り、尻尾を揺らす。
刹那は憐に気付かれないように優夜へ微笑んだ。
対する優夜はムッとした顔をする。
すると、突然立ち上がると憐の頬に唇を押しつけた。
「ふにゃっ!?」
「優夜……お前…」
優夜は刹那を見ると、憐と頬が触れあったまま舌を出して悪戯っ子のように笑った。
「ゆ、ゆうや…?」
「ん? 何か問題でも?」
優夜の細くしなやかな指が憐の髪を弄る。
指に絡められるように触られ憐はゾクリ…とした感覚を覚えた。