IMITATION LOVELESS
二人はニヤニヤしながら憐の反応を待つ。
しかし、憐は俯いたまま顔を上げようとしない。
双子が顔を見合わせて首をかしげる。
「憐~」
「姫様反対派なんだよ? あいつら」
双子が憐の腕を揺さぶるが憐は微動だにしない。
「れ…」
「姫様 夕食の準備が出来ました」
扉の方から優夜の声が聞こえた。
その時、ずっと俯いたままだった憐が顔を上げる。
双子の手をスルリと抜けて優夜に小走りで近寄り、抱き着く。
「姫様?」
「優夜……」