IMITATION LOVELESS
部屋では刹那がディナーをテーブルに並べているところだった。
優夜は憐が椅子に座り易いように少し椅子を引く。
憐が腰かけると優夜も離れていく。
「…これ、全部刹那が作ったの?」
憐はテーブルに並べられている豪華な料理の数々を見て目を見開く。
「残念ながら、これを作ったのは優夜だ」
憐が優夜に振り仰ぐ。
優夜は肩をすくめ困ったように笑っている。
「「どうぞ、お姫様」」
二人の掛け声を合図に憐は食事を始める。
「いただきます」