IMITATION LOVELESS


「谺―コダマ ですよー。 よろしく~」


谺は日本刀を後ろ手に持ち、爪先を上げて優夜達に挨拶をした。

しかし、綺麗なエメラルドグリーンとアクアマリンのその瞳には影がかかり少し、恐ろしかった。


「魑―スダマ 」


谺の隣に居た魑は腰に左手を添え、空いている右手に日本刀を握り絞めながら挨拶をする。

しかし、谺同様、美しいアクアマリンとエメラルドグリーンの瞳に影が掛かっている。


「俺達は…」

「優夜」
「刹那」

「…? 知ってるのか?」


双子は体を動かさず顔だけ笑顔になる。

しかし、その笑顔は不敵で恐ろしい笑顔だった。


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