IMITATION LOVELESS


「うるさい」


優夜は剣を抜くと双子に振り下ろす。
二人は間一髪、剣を避けるが窓から落ちてしまった。


「「わぁあああ!!」」


双子の悲鳴が聞こえた。
その後直ぐに鈍い音が響いた。

憐が窓の下を覗く。
下では谺が魑をクッション代わりにして座っていた。


「谺!」

「いやいや、姉であり、れでぃである私を護るのは魑の運命…」
「そんな運命いらない」


ズバリと切り捨てられ谺は頬を膨らませた。

仲睦まじい双子の様子を見ていた憐は小さく呟いた。


「羨ましい…」


< 70 / 192 >

この作品をシェア

pagetop