IMITATION LOVELESS
――――――。
晴れ渡る青空の下、青い薔薇が咲く薔薇園の一角で憐が花の手入れをしていた。
枯れてしまった花を摘み取り、水を上げる。
眩しいくらいに薔薇が輝いている。
「優夜と刹那、まだかなぁ…」
憐の手入れを手伝うと言った二人だが、来客が来てしまい今は一緒に居なかった。
「そうだ…」
憐は踵を返し薔薇園を出ていった。
―――――――。
「何か用ですか おじさま」
「お前達に伝えにきた」
あの貧相な服を着た老人が来客者だった。
老人は鋭い視線で二人を見ながら言った。
「姫を殺す期間を残り一週間とする」
「一週間!?」
「今日も含めて一週間だ」