IMITATION LOVELESS
「ふーん…♪ カッコいいね」
「…あり得ない」
魑は呆れた顔をして谺の背中に自分の背中を預ける。
すると、谺は笑顔を一気に殺気を含んだ顔にした。
「刹那 優夜、憐を宜しくね?」
双子はクスクスと笑い手を繋ぎ廊下を歩いて行ってしまった。
優夜と刹那の暗い表情に気付いた憐は慌てて二人の手を掴む。
その手はとても冷たかった。
「ごめんね…あの二人、悪い子じゃ無いんだけど…」
「気にしていませんよ 姫様」
「……ん~、気にしないから…平気」
「ありがとう…」
三人は微かに笑い合ってからまた歩き始めた。