IMITATION LOVELESS
優夜と刹那はプランターを見つめる。
茎の長さで一本一本が違う丈で咲いている。
黄色が一番短く、青色が中くらい、紫の薔薇が一番長くも立派に咲いていた。
黄色い薔薇は少し触るだけでも折れてしまいそうな程細々とした茎だった。
「この黄色の薔薇………憐みたい…」
優夜は薔薇に触れるか触れないかのところで薔薇を撫でる仕草をする。
優夜の言葉に憐は頬を染める。
「確かに、今にも折れてしまいそうで……今にも散ってしまいそう…」
二人は薔薇を一瞥してから憐を見つめる。
憐はその場に立ち尽くし、顔を真っ赤にして震えていた。